第5回「救急救命士を支援する議員連盟総会」に出席し、救急救命処置の拡充、診療報酬改定、医療・救急業務DXなどに関する政策提言を実施しました。
一般社団法人 日本救急救命士会(会長:喜熨斗 智也)は、2025年12月3日(水)に衆議院議員会館で開催された第5回「救急救命士を支援する議員連盟総会」(会長:松野 博一 先生)に出席いたしました。
本総会には、本会より会長 喜熨斗 智也、副会長 福岡 範恭、副会長 北村 浩一、総務担当理事 植田 広樹が出席し、会員の皆様から寄せられたご意見に基づき、救急救命士制度の改善と国民の安全・安心向上に向けた要望を提出いたしました。当日は、厚生労働省および総務省消防庁と今後の政策について確認を行いました。
本会が提出した要望は、主に以下の3点に関するものです。
1. 救急救命処置等の拡充
- 使用可能な輸液剤の拡充:現状「乳酸リンゲル液」に限定されている輸液剤について、「複合電解質輸液剤」の使用を可能とすること。
- 静脈からの採血の実施:救急救命処置として「静脈からの採血」を追加すること。これにより、診断・治療の迅速化やタスクシフトが期待されます。
- ビデオ硬性喉頭鏡の型式の限定解除:使用可能なビデオ硬性喉頭鏡の型式を限定しないこと。
- 入院後の患者の急変時対応:入院後の患者に対しても救急救命処置を実施できるようにすること。
2. 診療報酬の改定
- 救急救命管理料の算定範囲拡大:算定範囲を医療機関内や転院搬送中にも拡大し、点数の増額を要望。
- 院内トリアージ実施料の実施者に追加:医師または看護師に限定されている実施者に「救急救命士」を追加することを要望。
- 救急患者連携搬送料の対象拡大:他院への「下り搬送」が主な対象となっている現状から、重症患者をより高次の医療機関へ搬送する「上り搬送」へも適用を拡大することを要望。
3. 医療・救急業務DX(デジタルトランスフォーメーション)
- 全国共通プラットフォームによる「ワンストップ連携」の早期実装:救急隊と医療機関の非効率な情報共有(電話での口頭伝達など)の解消のため、傷病者情報を複数の医療機関が同時に参照できる全国共通の情報共有プラットフォームの早期実装を要望。
- マイナ救急に関する要望:実証事業終了後の財政支援(補助金等の拡充)や「マイナ保険証」所持・携帯率向上のための普及啓発促進などを要望。
※ 政策提言活動に関する本会の見解
私たちのような職能団体が、制度改善のために議員連盟や行政へ意見・要望を伝える行為は、一般に「政策提言」と位置づけられ、法律上の政治活動(特定政党・候補者の支援や選挙運動)には該当しません。
他の多くの専門職団体も同様に政策要望を行っており、これは通常の団体活動として認められた適法なプロセスです。あくまで救急救命士制度の改善と国民の安心安全向上を目的とした意見表明ですので、ご安心ください。
なお、地方公務員は地方公務員法 第36条第2項の「政治的目的」をもってする「政治的行為」に限り、制限の対象となりますが、今回の総会の出席は政治的行為には該当しません。
今後とも、日本救急救命士会の活動にご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
一般社団法人 日本救急救命士会
会長 喜熨斗 智也


